2025年1月から9月にかけて、イタリア経済・財務省は税収および社会保険料収入の全体的な増加を記録した。総収入は2024年同期比で266億6,100万ユーロ増加し、4.2%の伸びとなった。これは、経済状況が変化する中でも同国の財政運営の強さを示すものとなった。内訳では、税収が80億5,600万ユーロ(+1.9%)、社会保険料収入が186億500万ユーロ(+9.4%)増加し、雇用動向や過去1年に導入された制度変更を反映した。
直接税は鈍化するも、代替課税が下支え
法的計算基準で見た税収は、最初の9か月で4,269億5,100万ユーロに達し、83億9,600万ユーロ(+2.0%)増加した。直接税は2,419億6,900万ユーロとなり、伸びは0.3%にとどまった。最大の押し下げ要因は個人所得税(IRPEF)で、総額は1,708億200万ユーロとなり、36億4,500万ユーロ(−2.1%)減少した。この減少は、給与所得に対する源泉徴収の減少(21億800万ユーロ、−1.3%)によるもので、2025年予算案の影響が表れている。
この予算では、もともと2024年に一時措置として導入された労働コスト軽減策(社会保険料負担の軽減)が恒久措置となった。前年は、この軽減策は主に社会保険料収入に影響し、税収には間接的に作用するにとどまったが、2025年には制度が恒久化されたことで収支構造が明確に変化し、IRPEF収入に目に見える影響を与えている。また、IRPEFの自己申告納付も18億1,400万ユーロ(−13.6%)減少し、マイナス要因となった。法人税(IRES)も減少し、316億6,700万ユーロとなり、9億4,400万ユーロ(−2.9%)の落ち込みとなった。
一方、所得および金融収益への代替課税は反対方向に動いた。投資収益、利子、キャピタルゲインに対する税収はそれぞれ17億7,200万ユーロ(+12.9%)、16億2,900万ユーロ、12億3,800万ユーロとなり、大幅に増加した。これは2024年にイタリアの運用資産市場が堅調に推移し、活発な資金流入と高い投資収益率が続いたことによる。
間接税は増加:VATが牽引
間接税収は1,849億8,200万ユーロとなり、75億8,900万ユーロ(+4.3%)増加した。付加価値税(VAT)が再び主な牽引役となり、総額は1,272億2,900万ユーロ、前年同期比35億2,100万ユーロ(+2.8%)の増加となった。国内VATが1,132億1,000万ユーロ(+3.0%)、輸入品に対するVATが140億1,900万ユーロ(+1.8%)と、いずれも堅調な伸びを示した。
また、エネルギー製品への物品税も3億400万ユーロ(+1.7%)増加し、年間を通じた消費動向や燃料価格調整を反映した。
ギャンブル・宝くじ:税収は増加も、実納入額は減少
エンターテインメントおよびベッティング産業の主要分野であるギャンブル・宝くじ部門では、2025年最初の9か月に混合した結果が見られた。ギャンブルに対する税収は49億600万ユーロとなり、前年同期比3,300万ユーロ(+0.7%)増加した。この結果は、同分野での需要と財政への安定的な貢献が維持されていることを示している。
一方、実際の納入額は異なる動きを見せた。総額は48億2,300万ユーロとなり、前年より6,500万ユーロ(−1.3%)少なくなった。この乖離は、消費動向の低迷というより、支払いタイミングや徴収処理の変化によるものとみられる。
移り変わる予算:政策転換と経済動向が見通しを再形成
イタリアは2025年最終四半期に入り、政策的措置や完全ではないものの継続する景気回復によって総収入の増加傾向が維持され、財政基盤が引き続き支えられている。
本記事は2025年11月18日にイタリア語版として初掲載された。
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