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米国、PCCとCVをテロ組織に指定 ブラジル企業への影響の可能性

Julia Moura
執筆者 Julia Moura
翻訳者 Hanako Takagi

米国政府が**外国テロ組織(Foreign Terrorist Organizations:FTO)**としてPrimeiro Comando da Capital(PCC)およびComando Vermelho(CV)を指定したことは、組織犯罪対策の枠を超えた影響を及ぼす可能性がある。この措置はブラジルの固定オッズ型ベッティング規制に直接影響を与えるものではないが、一部の専門家は、マネーロンダリングのリスクが高いと見なされる業界、特にゲーミングおよびオンラインベッティング業界で事業を展開する企業への圧力が強まる可能性が高いとみている。

2026年6月に発表されたこの指定により、両犯罪組織は米国財務省の外国資産管理局(OFAC)が運用する制裁制度の対象となった。その結果、これらの組織と関係する個人または団体と商業的・金融的な関係を維持する企業は、たとえ米国外に本社を置いていても、米国の金融システムへのアクセスに制限を受ける可能性がある。

2025年から規制の下で運営されているブラジルのベッティング市場にとって、この決定は、規制施行以降に見られてきた傾向、すなわちマネーロンダリング防止(AML)およびテロ資金供与対策(CFT)の強化を後押しするものとなる。

米国の決定の背景

2026年5月、アメリカ合衆国政府はPrimeiro Comando da Capital(PCC)およびComando Vermelho(CV)を、外国テロ組織(FTO)および特別指定国際テロリスト(SDGT)のリストに追加すると発表した。この措置は6月5日に発効し、国境を越えて活動する犯罪組織への対策として、対テロ法制を活用する米国政府の戦略の一環となっている。

米国国務省によると、この決定の背景には、ブラジルの犯罪組織が国際的に活動範囲を拡大し、特に米国を含む各国へ広がる麻薬密売ネットワークに関与していることがある。また米国政府は、これらの組織がペーパーカンパニーや違法収益の移転・隠蔽に利用される仕組みを通じて、正規経済への浸透を進めていると指摘している。

今回の指定により、PCCおよびCVは国際テロ組織に適用される制裁制度と同じ枠組みの対象となった。実際には、米国の管轄下にある両組織関連の資産は凍結される可能性があり、個人および企業は、これらの組織と関係する人物や団体とのあらゆる取引が禁止される。

さらに重要な影響として、制裁の適用範囲が国際的に及ぶ点が挙げられる。世界の金融取引の多くは米国の銀行システムを経由するか、米ドル建てで決済されているため、多くの国の企業は、これらの組織と関係する個人または団体と重要な商業関係を維持していると判断された場合、制限を受ける可能性がある。このため、金融サービスやベッティング業界など、マネーロンダリングのリスクが高い業界では、ブラジル国内法に直ちに変更がなくても、コンプライアンス体制の強化が進んでいる。

コンプライアンスの重要性がさらに高まる見通し

ブラジルで認可を受けた事業者には、すでに本人確認(Know Your Customer:KYC)ポリシーの導入、金融取引の監視、不審な活動の検知、そして関連する取引を所管当局へ報告することが義務付けられている。

今回の米国によるブラジルの犯罪組織指定を受け、これらの措置はさらに厳格化される可能性がある。焦点はブラジルの規制を順守することだけでなく、国際金融システムに関連するリスクへの対応にも広がっている。その結果、本人確認手続きの強化、顧客データベースの定期的な見直し、国際制裁リストとの照合、さらに高リスク顧客の継続的なモニタリングなどが進むとみられる。

これらの取り組みは規制下で運営される事業者にとってすでに一般的な慣行ではあるものの、不審取引を特定するための基準は、今後さらに高度化すると予想されている。

また、その影響はベッティング事業者にとどまらない。銀行、フィンテック企業、決済機関、金融取引を処理する企業も、国際制裁への抵触リスクを回避するため、コンプライアンス体制を一層強化する可能性が高い。

世界の金融取引の多くが米国の銀行システムと結び付いていることから、ブラジルの事業者にサービスを提供する金融機関は、一部の取引を承認する前に追加の管理措置を求める可能性がある。その結果、デューデリジェンス手続きの厳格化、取引先の定期的な見直し、業界で事業を行う企業に対する提出書類の増加などにつながることが考えられる。

マネーロンダリング対策

米国によるPCCおよびCVの指定は、ブラジルの法律を変更するものではなく、同国のベッティング事業者に新たな義務を課すものでもない。それでも、この決定は、組織犯罪との闘いが国際的にどのように進められているかの変化を示している。

現在の焦点は、犯罪組織そのものへの取り締まりにとどまらず、違法組織を支える可能性のある資金の流れにも向けられている。ベッティング業界のように特にリスクが高いと見なされる分野で事業を展開する企業にとっては、世界的なコンプライアンス基準に沿った、より統合的な監督体制の下で事業を行うことを意味する。

今後数か月で最も大きな影響となるのは、ブラジルの規制そのものの変更ではなく、企業の内部プロセスの進化、銀行や金融機関が採用する審査基準、そして国際的なビジネスパートナーから求められるコンプライアンス水準のさらなる高度化となるだろう。

この記事は、2026年7月8日にSiGMA Newsのポルトガル語版ページで初めて掲載された。

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