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Fertitta Entertainment、176億ドルでCaesarsを買収へ

Ansh Pandey
執筆者 Ansh Pandey
翻訳者 Hanako Takagi

Fertitta Entertainmentは、総額176億ドルでCaesars Entertainmentを買収する最終合意を締結したことを発表した。この動きは、米国を代表するカジノ・ホスピタリティ大手の所有構造を変える可能性があり、ゲーミング業界全体で新たな再編の波を引き起こす可能性がある。

一夜にして発表された今回の合意には、Caesarsが抱える約119億ドルの既存債務引き受けも含まれており、近年のゲーミング業界における最大級の買収案件のひとつとなっている。

提案された取引条件では、Caesars株主は保有する1株ごとに31ドルの現金を受け取る。この提示額はCaesarsの最近の株価に対して大幅なプレミアムとなっており、競争が激化する買収環境の中で株主支持を確保する狙いがあるとみられている。

当初想定の2倍超を支払う形に

買収の可能性については数週間前から報じられていた。初期報道では、億万長者実業家ティルマン・ファーティッタ氏が率いるFertitta Entertainmentが、負債を含める前の段階で約70億ドル規模とされる取引に向け、Caesarsと独占交渉を進めているとされていた。

交渉関係者によれば、ファーティッタ陣営は一時、1株あたり最大34ドルを支払う案も検討していたという。これはCaesarsの市場価格を大きく上回る水準だった。買収観測が強まる前、Caesars株は26.01ドルで取引を終えていた。

位置:Caesars Republic Resort(ネバダ州ステートライン)

ただし、この取引はまだ最終確定ではない。Caesarsは2026年7月11日までの一時的な「ゴーショップ条項」期間に入っており、その間、同社とアドバイザーは他の買収提案も検討できる。協議関係者によれば、カール・アイカーン氏も1株あたり約33ドル相当の全額現金提案を提示していたという。現時点でCaesars取締役会は、この提案を承認も公的回答もしていない。

Fertitta Entertainmentは、この買収を自社資本、Caesars債務引き受け、さらに10行から成る銀行団による新規融資コミットメントを組み合わせて資金調達する計画だ。株主および規制当局の承認を得られれば、この統合によって米国最大級かつ最も多角化されたゲーミング・ホスピタリティグループが誕生することになる。

米国カジノ大手を掌握へ

Fertitta EntertainmentはすでにGolden Nuggetブランドを保有しており、ラスベガスやアトランティックシティを含む米国内7都市でカジノ施設を展開している。また、NBAチームHouston Rocketsを所有し、Landry’sを通じて世界450以上のレストランも運営している。

ティルマン・ファーティッタ氏は現在、Wynn Resortsの筆頭個人株主でもあり、同社株式の12.3%を保有している。今回の買収により、Fertitta Entertainmentはラスベガス・ストリップを代表するカジノ資産であるCaesars Palace、Flamingo、Paris Las Vegas、Planet Hollywood、Harrah’s、Horseshoe、The LINQ Hotel、The Cromwellなどを支配下に置くことになる。

アナリストらは、この統合企業がランドベースカジノ、iGaming、ホスピタリティ、スポーツベッティング分野において大幅に競争力を強化すると見ている。200以上の提携拠点で展開されているCaesarsのWilliam Hillスポーツベッティングネットワークも、統合後ポートフォリオの一部となる。

また業界アナリストらは、この統合が将来的に一部資産売却につながる可能性も指摘している。特に地域市場で重複する施設については、負債削減と事業効率化を目的に整理される可能性があるという。

今回の取引は、米国ゲーミング業界全体におけるさらなるM&A活発化の引き金になるとの見方も出ている。各事業者が、自社規模、競争環境、長期的な資本配分戦略を再評価する動きが強まっているためだ。なお、これほど大規模な買収であるにもかかわらず、Fertitta Entertainmentは、統合後も両社の経営陣が引き続き日常業務を担当する見通しだとしている。

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