Skip to content

銀行やインフルエンサー、無認可ベッティング事業者の税負担責任を問われる可能性

Julia Moura
執筆者 Julia Moura
翻訳者 Hanako Takagi

ブラジルの違法ベッティング市場対策の一環として、財務省が公表した新たな省令により、無認可事業者を宣伝する金融機関、決済会社、さらには個人までもが、無認可プラットフォームで行われた活動に関する税負担について連帯責任を問われる可能性があることが定められた。

この措置は、2026年6月17日付省令第1,766号を通じて正式化されたもので、補足法第224号/2025に基づく税務上の連帯責任を規定している。目的は、認可を受けていないベッティング事業者がブラジルの金融システムを利用して国内で営業を継続することを防ぐと同時に、賞品・ベッティング庁(SPA)がすでに実施している監督体制を強化することにある。

この新ルールは、固定オッズ型ベッティング市場の規制開始以降に導入された一連の施策の一部である。同市場は2025年1月に施行され、それ以降は認可事業者のみがブラジルの消費者向けにスポーツベッティングおよびオンラインゲーミングを提供できるようになった。

金融機関には24時間以内の取引停止義務

省令では、銀行、決済機関、送金システム運営会社が、政府から正式通知を受けた後も違法事業者向け決済処理を継続した場合、その事業者が負う税務上の責任について連帯責任を問われる可能性があると定めている。

通知は賞品・ベッティング庁とブラジル連邦歳入庁特別局が共同で送付する。通知を受領した機関には、違法と特定された企業に関連する追加金融取引を防止するため、わずか24時間以内に措置を講じる義務が課される。

規則文書によると、通知では無認可営業を行う事業者を明確に特定し、固定オッズ型ベッティング運営に関連する取引停止に十分な情報を提示しなければならない。

実質的には、この制度は他分野における違法行為対策と類似した仕組みを導入するものとなる。事業者だけを取り締まるのではなく、資金移動を可能にする金融インフラそのものを対象とする戦略である。資金がなければ事業継続は困難になる。

インフルエンサーや広告関係者も課税責任対象に

この省令で注目されるもうひとつの点は、無認可ベッティング事業者を宣伝する個人や法人にも税務責任の範囲が拡大されたことである。規則によると、デジタルインフルエンサー、アフィリエイト、広告代理店、その他連邦認可を受けていないプラットフォームの商業的宣伝に関与した主体は、その違法活動に起因する税金について連帯責任を負う可能性がある。

近年では、有名人、コンテンツ制作者、スポーツ選手が海外事業者の広告活動へ参加する例が増加しており、当局や業界団体はギャンブル広告規制強化を求めてきた。

今回の省令は税務責任に焦点を当てた内容だが、違法事業者の宣伝行為は行政処分を超える影響を招き得るというメッセージも含んでいる。

金融的締め付け戦略

この取り組みは、政府が違法ベッティング市場に対する「金融的締め付け」のプロセスと位置付ける戦略の一環である。2024年10月以降、SPAはブラジル国家電気通信庁(Anatel)と技術協力協定を締結し、ブラジル国内で無認可営業を行うウェブサイトの特定および遮断を進めている。

事務局が公表したデータによると、この提携開始以降、すでに5万件を超える違法ドメインが遮断されている。また当局は、違法プラットフォームの特定を迅速化し、サービス停止までに要する時間を短縮するための仮想ラボの開発も進めていると報告した。

ウェブサイトの遮断に加えて、監視対象はデジタル広告にも拡大されている。これまでの執行措置により、SNSプロフィール780件、不適切と判断された投稿306件、無認可ベッティングアプリ190件が削除された。この取り組みは、広告自主規制国家評議会(Conar)および、国内で事業展開する主要テクノロジー企業を束ねる団体であるブラジル・デジタル評議会との協力のもと実施されている。

ブラジルの規制モデル施行以降、違法市場への対策は政府の優先課題のひとつとなっている。当局にとって、違法ベッティング活動による資金の流れを抑制することは、税収を増やすためだけでなく、責任あるゲーミング規則、マネーロンダリング対策、紛争解決制度によって消費者保護を確実にするためにも不可欠とされている。

自己排除制度の申請件数、65万件を突破

取締強化策と並行して、賞品・ベッティング庁(SPA)は責任あるゲーミングに関する取り組みの強化も進めている。2025年12月、同庁は中央集約型自己排除プラットフォームを導入し、利用者が一度の手続きによって、連邦政府の認可を受けたすべてのベッティング事業者へのアクセス遮断を申請できるようにした。

最新の統計によると、このプラットフォームにはすでに65万件を超える自己排除申請が登録されている。利用者の大半は無期限の排除期間を選択しており、一定期間のみの排除を選んだ利用者は少数だった。その中では、12か月間の設定が最も一般的な期間となっている。

このプラットフォームは、従来は各事業者が個別に自主排除制度を運営していたブラジルの仕組みに大きな変化をもたらしている。手続きが一元化されたことで、政府は利用者の行動をより包括的に把握し、プレイヤー保護施策の到達度や効果を測定できるようになった。

この新たな省令は、行政府が違法ベッティング事業者の活動を直接・間接を問わず支えるすべての関係者に対して圧力を強める意向を示している。今後、銀行、フィンテック企業、デジタルマーケティング会社、コンテンツ制作者が、新たな要件に対応するため内部プロセスをどのように適応させていくかが注目される。営業停止措置までの短い猶予期間と、税務上の連帯責任を問われる可能性は、国内での営業認可を受けていない事業者との取引に対して、より慎重な姿勢を促す可能性が高い。

この記事は、2026年6月19日にポルトガル語版SiGMA Newsページで初めて掲載された。

2026年9月1日から3日までメキシコシティで開催。北米と中南米が交差する場として、SiGMA North Americaは4,000人の参加者を迎え、3日間にわたりビジネス、インサイト、そしてスタートアップへの着想を提供する。実践的な知見。本物のビジネス。今すぐ参加登録。