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フランス、Polymarketへのアクセス遮断をISPに命令

Garance Limouzy
執筆者 Garance Limouzy
翻訳者 Hanako Takagi

フランスはインターネットサービスプロバイダー(ISP)に対し、Polymarketへのアクセスを遮断するよう命じました。これは、フランス国内の利用者を十分に排除できなかった部分的なジオブロッキングから一歩踏み込んだ措置です。この決定により、2024年後半から続いてきた規制当局の監視は、国境を越え暗号資産を基盤とする予測市場を、各国のギャンブル法でどこまで規制できるのかを試す局面へと移行しました。

フランスの国家ギャンブル監督機関(ANJ)は、同機関の長官が7月16日にアクセス遮断命令を発令し、その内容を翌17日に公表したと発表しました。同機関は、「このウェブサイトは非常に多くの利用者を抱えており、違法なギャンブルサービスを宣伝している」と説明しています。

規制当局によると、Polymarketを運営するAdventure One QSS Incは当初の警告を受けてジオブロッキングを導入し、フランスからの金融取引を制限しました。しかしANJは、実際には利用者がその制限を回避する方法を見つけていたとしています。

警告から強制措置へ

フランス当局によるPolymarketへの監視は、2024年の米大統領選挙をきっかけに同プラットフォームへの注目が高まったことから始まりました。同年、フランス人トレーダーがドナルド・トランプ氏の勝利に関連する賭けで約5,000万ドルを得たとの報道を受け、ANJは同社の事業がフランス法に適合しているか調査を開始しました。

今年2月までに、規制当局の姿勢はさらに厳格になりました。ANJは、「予測市場サイトはフランスでは認可されておらず、違法なギャンブルサイトと見なされる」との見解を示しています。また、この種のプラットフォームで用いられる金融取引のような表現が、利用者に「自分は十分な知識や判断力を持っているという錯覚」を与える可能性があると指摘しました。さらに、24時間継続して利用できること、実効性のある利用制限が少ないこと、不十分な本人確認などが、依存症や市場操作のリスクを高めるとしています。

7月の命令では、プロモーション活動も対象となりました。ANJは、選挙、スポーツ、天候などさまざまな事象のリアルタイム価格を掲載するPolymarketのトップページは、認可を受けていないギャンブルサービスを宣伝する大規模な広告媒体に当たると判断しています。フランス法では、違法なギャンブルサイトを宣伝したり、そのオッズを公に配信して宣伝目的で利用したりした場合、10万ユーロの罰金が科される可能性があります。

アクセス遮断を強化した背景には利用実績もあります。ANJはSimilarwebのデータを引用し、Polymarketは6月にフランスから57万8,751件のアクセスを記録し、そのうち20万5,057人がユニークユーザーだったと明らかにしました。これらの数字は、これまでの取引制限だけでは同プラットフォームの利用拡大をほとんど抑制できなかったことを示しています。

天候を対象とした賭けにも監視の目

Polymarketに対する懸念は、その法的地位だけにとどまりません。フランスの検察当局は、同プラットフォームでの賭けの決済に利用された気象データが改ざんされた可能性についても捜査しています。

4月には、シャルル・ド・ゴール空港で異常な気温上昇が発生し、Polymarketで高額の賭けが行われたタイミングと一致しました。フランス気象局(Météo-France)は「観測機器の一つに物理的な異常が確認された」として告発を行い、パリ検察のサイバー犯罪部門は5月4日に捜査を開始し、フランスのサイバー犯罪対策機関へ事件を割り当てました。

ANJは、この異常の原因や、賭けの結果に影響を与えることを目的としていたかどうかについては言及していません。しかし、この事例は、単一の現実世界のデータソースに依存する市場では、その情報源が改ざんされれば結果や配当にも影響が及ぶという潜在的な脆弱性を浮き彫りにしました。

ANJはまた、フランスおよび欧州からPolymarketへアクセスする利用者に対し、十分なKYC(本人確認)が実施されていないことも問題視しています。この点は、利用者の本人確認、年齢確認、責任の所在に関する、より広範な課題も提起しています。

ANJの規制方針について昨年10月にSiGMA Newsの取材に応じた同機関の事務局長、ポーリーヌ・オット氏は、「私たちは公衆衛生を考慮しなければならず、その中心にはプレイヤー保護があります」と述べました。また、ギャンブルは一般的な消費財と同じように扱うべきではないとも語っています。これらの発言は、認可を受けた一部のオンラインベッティングやオンラインゲームのみを認め、オンラインカジノを違法とするフランスの比較的厳格な規制方針を反映しています。

欧州全体で広がる規制の流れ

フランスは単独で動いているわけではなく、欧州全体で広がる規制強化の流れに加わっています。ベルギーは2025年1月にPolymarketをブラックリストに登録しました。続いてハンガリーとポルトガルが2026年1月に措置を講じ、オランダは2月に制裁を警告、スペインは5月に予防的なアクセス遮断を命じました。ANJは7月の声明で、ドイツ、ルーマニア、スイス、ポーランド、ギリシャ、イタリア、ウクライナ、チェコも予測市場を制限している国として挙げています。

一方で、規制の実効性にはばらつきがあります。VPN、ミラードメイン、暗号資産決済の利用によって、各国のアクセス遮断措置は回避される可能性があります。Polymarketの規模も規制当局にとって課題となっています。同プラットフォームの2026年サッカーワールドカップ優勝予想市場は、6月9日時点で取引額が約20億ドルに達していました。

しかし、欧州の一部の法域では異なるアプローチも採られています。マルタでは、予測市場を明確な法的枠組みに組み込む方法が検討されており、ジブラルタルでは消費者への情報提供、市場操作、金融犯罪に対応する専用ルールが導入されています。規制を支持する立場では、ライセンス制度を導入することで事業者に安全対策を義務付け、各国のアクセス遮断を回避して利用される可能性がある海外事業者に市場を委ねるよりも、プレイヤーを効果的に保護できると主張しています。

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