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日本のギャンブル規制はeスポーツに悪影響を与えない:法律専門家が見解

Rajashree Seal
執筆者 Rajashree Seal
翻訳者 Hanako Takagi

急速に成長する日本のeスポーツ業界は、ギャンブル規制、トーナメント運営モデル、事業規制といった要素が複雑に絡み合う法的環境の中にある。日本最大級の国際法律事務所である西村あさひ法律事務所の最新分析によると、賞金上限の緩和や大規模トーナメントの開催を可能にする法改正があったものの、依然として複数の規制が存在している。

西村あさひ法律事務所の弁護士である松本祐樹氏と海老原和樹氏は、SiGMA Worldへの独占コメントで、違法オンライン賭博や「マネーゲーム」への最近の取り締まり強化は、日本国内のeスポーツトーナメント運営に影響しないだろうと述べた。両氏は「現在強化されつつある『マネーゲーム』やオンラインギャンブル規制が、日本のeスポーツ大会の構造に重大な悪影響を与えるとは考えていません」と語った。

ただし、賞金の原資によっては規制対象となる可能性があるという。参加者のエントリー費を賞金に充てる方式は、刑法上の「賭博」とみなされるおそれがあるからだ。同事務所は次のように明確に述べている。「日本の刑法上の賭博と分類されないためには、賞金が参加者のエントリー費によって直接的または間接的に賄われないことが不可欠です。一般的な手法としては、エントリー費は大会運営費のみに充当し、賞金は全額を独立した第三者スポンサーが提供する方式が広く用いられています。」

また、スポンサー提供であっても、スポンサーと主催者の関係性が近すぎる場合には賭博と判断され得ると警告する。「スポンサーが賞金を提供する場合でも、実質的に参加者のエントリー費を用いていると評価される場合には賭博とみなされるリスクがあります。例えば、スポンサーが主催者の親会社である場合や、同一の経済グループに属している場合などが該当します。」

さらに同事務所は、日本刑法における「賭博」の概念自体が明確に区別されておらず、広く解釈される可能性がある点を懸念として挙げた。「法規制そのものよりも、日本刑法において『賭博』概念が明確に区別されておらず、広く解釈され得る点が懸念です。合法的な大会構造と違法な構造の違いについて、より明確な指針を提供するため今後も取り組んでいきます。」

ギャンブル法がトーナメント構造に与える影響

日本の法律では、ギャンブルは原則禁止されており、例外は競馬など政府公認の一部の公営競技と、今後開業予定の陸上型カジノのみである。大阪IR(統合型リゾート)は2030年開業予定で、政府は2つ目の申請枠も設ける見込みだ。オンラインカジノは禁止されたままである。

eスポーツ大会がギャンブル議論の対象となるのは、賞金・リスク・スキルが組み合わさった構造を持つためである。よって主催者は大会設計に細心の注意を払う必要がある。

賞金規制の緩和とeスポーツへの認識変化

日本では、かつて「景品表示法」によって、出版社等が提供する大会賞金は「景品」とみなされ、10万円が上限だった。これにより大規模大会の開催が困難だった。

現在は、eスポーツ選手が観客向けに「役務提供」をしていると評価することで、高額賞金が可能になった。これを維持するため、日本eスポーツ連合(JESU)はプロライセンス制度、招待制、個別契約の締結などを推奨している。

オープン予選からの選手でも高額賞金を得られる

両弁護士はSiGMA Worldに対し、オープン予選から進出した選手でも高額賞金を合法的に受け取れると説明した。「日本法上、オープン予選を勝ち上がった参加者も高額賞金を受け取ることができます。実務では、国内の『eスポーツライセンス』制度により、オープン予選通過者にライセンスを付与することで高額賞金の授与を明確化している例もあります(例:Capcom Pro Tour)。」

また、賞金が「役務提供の対価」と評価される基準について次のように述べている。「日本政府は、プレイ内容が観客に娯楽性を提供する場合、賞金は『役務提供の対価』として扱えると明言しています。オープン予選参加者が混じることで大会の娯楽性が損なわれることは通常なく、賞金授与は合法とされます。」

さらに賞金上限の回避方法についても説明した。「大会が観客向けの娯楽として成立している場合、スキルを披露して賞金を得る行為は選手の業務と評価され、プロライセンスがなくても高額賞金を受け取れる場合があります。」

加えて、主催者への実務的なアドバイスとして、「賞金ステージに進む前に、予選上位選手にプロライセンスを付与するなどの措置が望ましい」
と述べている。

費用を賄う範囲であれば参加費の徴収が可能に

EVO Japan のような大規模イベントはかつて、参加費を伴うゲームプレイが風俗営業等に該当するとみなされていたため、警察の許可が必要であり、トーナメント運営が困難だった。

しかし、JESU と警察当局との協議を経て 2020 年に導入されたガイドラインにより、会場費や機材費などの運営コストを賄うための参加費であれば徴収が認められるようになった。これによって、大規模なトーナメントでも風俗営業として分類されることなく参加費を設定できるようになった。

著作権と放送権

大会主催者は、ゲームソフトや映像、音楽、出演者の権利などを使用するためのライセンスを確保する必要がある。許可なく配信・放送を行うことは著作権法違反となる。パブリッシャーが公開ガイドラインや利用規約を提示している場合もあり、主催者はそれらに従わなければならない。

外国選手にとってビザ遅延は依然として大きなリスク

もう一つの重要な領域が出入国管理だ。日本には特定のeスポーツ用のビザの種類はなく、選手はエンターテイナーやアスリート向けの在留資格に依存している。書類準備には時間がかかり、遅延によって大会に参加できなかった選手もいる。

弁護士らはこの問題を強調してこう述べている。「海外参加者に関して見落とされがちな問題のひとつが、外国人選手のビザ申請手続きです。日本では、ビザ申請には裏付け資料の収集や提出を含め、相当な準備時間を要するため、主催者はできる限り早期に手続きを開始すべきです。」

彼らは最近の例を挙げ、これまでにも複数回、ビザの発給が大会に間に合わず、海外選手が参加できなかった事例があると指摘した。選手が出場できなかったケースについて、彼らは次のように述べている。「日本で開催された直近のVALORANT大会(Masters Tokyo 2023)では、ロシア人選手がビザ手続きの遅延により日本への入国が間に合わず、参加を断念せざるを得ませんでした。」

日本が次の大型国際eスポーツ大会の開催に向けて準備を進めるなか、弁護士らは事前計画の重要性を改めて示した。「2026年アジア競技大会などの主要競技会に向け、関係当局や主催者がこうした問題が発生しないよう大きな努力を払っていると理解していますが、国際イベントでは早期準備が引き続き不可欠です。」

データ保護義務

日本の個人情報保護法(APPI)はeスポーツにも適用される。選手名やゲーマータグは、個人を特定し得る場合、個人情報として扱われる可能性がある。主催者は、データの利用方法を選手に明示し、プライバシーポリシー、セキュリティ対策、内部統制を通じて適切に保護しなければならない。

複雑な法制度、しかし前向きな展望

日本では、競馬など一部の限定的な活動や許可を受けた陸上型カジノを除き、ギャンブルは広く禁止されている。大阪では2030年に最初の統合型リゾート(IR)内カジノが開業予定で、第2次申請も見込まれている。オンラインカジノは引き続き禁止されている。

こうした制約があるにもかかわらず、eスポーツ分野は拡大を続けている。賞金上限は緩和され、参加費ルールも明確化された。大型イベントも、より明確なガイドラインのもとで運営されるようになった。

eスポーツがギャンブル、イベント許可、著作権、データ保護、ビザなど複数の制度と交差するため、弁護士らは早期の法的相談が依然として不可欠だと指摘した。制度は今も発展途上だが、近年のガイダンスや規制の変化により、日本でより大規模かつプロフェッショナルなeスポーツ大会を開催することが可能になっている。

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