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カザフスタン、カジノ開発を認める地域を追加へ

Jenny Ortiz-Bolivar
翻訳者 Hanako Takagi

カザフスタンは、規制されたギャンブル分野の拡大に向けた準備を進めている。下院(マジリス)の議員らが、複数の地域に新たなカジノゾーンを設置できるようにする法改正案を承認したためだ。Kursiv Mediaの報道によると、この動きは、現在アクモラ州ボロヴォエおよびアルマトイ州コナエフに限定されている既存の制度枠組みを基盤としている。

新法の下では、マンギスタウ州のカスピ海沿岸、パンフィロフ地区のアラコル湖、さらにジェティス州、アルマトイ州、東カザフスタン州の一部地域でもカジノの設置が可能となる。法案は議会下院で第2読会を通過し、施行に向けた重要な手続きをクリアした。施行後は、新ゾーンの具体的な導入計画が進められることになる。

地域当局の役割

報道によれば、新たなギャンブルゾーンの境界は中央政府が定める一方、具体的な土地の選定は各地域の行政機関が担う。こうした分権的な手法により、カジノ計画が地域のインフラ整備状況や交通網、総合的な開発計画と整合することを目指しているという。

観光・スポーツ省は、正確な立地の決定には道路アクセス、公共インフラ、既存の観光地との近接性、周辺サービスの整備状況などが考慮されると説明している。また、政府は将来的に経済的・物流的条件が整えば、ゾーンの範囲を拡大する余地も残していると報じられている。

この仕組みは、ギャンブルを指定区域に限定し、国家と地方自治体が共同で監督する他国のモデルと類似している。

オルジャス・ベクテノフ首相が議長を務めた政府会合(出典:カザフスタン共和国首相公式情報源)

観光分野の成長

カジノゾーン拡大の背景には、観光客の増加と投資の拡大がある。地元メディアによると、2025年1月から10月にかけて観光分野への投資額は前年同期比38%以上増加し、9,230億テンゲ(約20億ドル)に達した。国内外の投資家の関心が高まっていることがうかがえる。

訪問者数も増加しており、政府統計では1月から9月の間に1,210万人の外国人が観光目的でカザフスタンを訪れ、そのうち860万人が1泊以上滞在したという。国内旅行も堅調で、数百万人の国民が国内の宿泊施設を利用しているとされる。

経済効果と税収見通し

観光・スポーツ省は、計画中のカジノによって年間400万〜600万ドルの税収が見込まれ、約500人の雇用が創出されると推計している。拡大に伴ってギャンブル事業者への税負担を軽減することはなく、財政規律を維持しつつ投資を促進する姿勢が示されている。

直接的な税収に加え、建設業、宿泊業、関連サービスを通じた間接的な経済効果も期待されている。マンギスタウ州やアラコル湖など、いくつかの候補地では、インフラや安全対策、物流の改善を含む総合的なリゾート開発計画がすでに進められている。

2025年には主要リゾートゾーンの調査が完了し、2028年までの開発ロードマップが策定された。さらに、シュチュチンスク=ボロヴォエやマンギスタウ地域では2029年までを視野に入れた長期計画も用意されている。

社会的懸念との両立

一方で、今回のカジノ拡大は、カザフスタン国民のギャンブル依存症対策を目的とした新法が成立した直後であることから、議論も呼んでいる。批判的な立場からは、カジノへのアクセス拡大が依存症対策を損なうのではないかとの懸念が示されている。

これに対し政府関係者は、厳格なゾーニング、規制、取り締まりによってリスクは管理可能だと主張する。省が実施した調査では、新カジノ予定地の住民から反対意見は出ていないという。また、主な利用者は地元住民ではなく、リゾート地や国境地域を訪れる外国人観光客になると当局は見込んでいる。

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