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アフリカ全土で進むギャンブル規制の進化

Rajashree Seal
執筆者 Rajashree Seal
翻訳者 Hanako Takagi

アフリカ全土でオンラインベッティングおよびゲーミング市場が拡大を続けるなか、各国政府はギャンブル関連法の見直しと改正を進めている。近年の改革では、ライセンス制度、課税、消費者保護、コンプライアンスに加え、複数の法域で規制監督を支える新たなテクノロジーの導入も進められている。

Gaming Compliance Internationalの最新レポート「Online Gaming 2024-2025: Africa」によると、アフリカのオンラインギャンブル市場は2025年に推定230億米ドルの総ゲーミング収益(GGR)を生み出した。このうち、52億米ドル(全体の23%)は規制を受けた事業者によるものであり、178億米ドル(77%)は無許可チャネルによるものだった。また、2025年には約2億1,500万人、これはアフリカ人口の14%に相当する人々がオンラインギャンブルに参加したと推定されている。

これらの数字は、市場規模の大きさと政策立案者が直面する課題の双方を示している。アフリカの多くの国では、もはや政府の焦点は認可事業者の規制だけではない。無許可プラットフォームから認可市場への利用者の移行を促しつつ、消費者保護、責任あるギャンブル、税収の強化を実現する競争力のある規制市場の構築を目指している。

SiGMA Newsの独占インタビューで、Gaming Associatesの規制業務担当ディレクターであるロジャー・パークス氏は次のように語った。「成功する制度は、十分に検討され、バランスの取れたライセンス制度、商品、課税、規制、テクノロジー、広告、責任あるギャンブル、そしてマネーロンダリング対策(AML)に基づいていることが、これまで何度も証明されています。アフリカ諸国には、より成熟した規制市場のベストプラクティスを採用・適応・実施し、成功への道のりを加速させる機会があります。」

アフリカ各国では、ライセンス制度、消費者保護、課税、コンプライアンスの改善を目的としてギャンブル規制の見直しが進められている。パークス氏は、これらの施策は適切に規制されたゲーミング市場を構築するうえで重要だと述べた。

インターネット接続の拡大、スマートフォンの普及、デジタル決済サービスの発展は、アフリカ全土におけるオンラインベッティングおよびゲーミング市場の成長と歩調を合わせて進んできた。M-Pesa、OPay、Airtel Money、Flutterwave、Paystackなどのモバイル決済プラットフォームは、複数のアフリカ市場でデジタル取引手段として広く利用されている。

スポーツベッティングは、アフリカのオンラインゲーミング市場における主要セグメントとなっている。近年では、複数のアフリカ諸国がライセンス制度、消費者保護、課税、コンプライアンスを対象とした新たなギャンブル法を導入、または既存の規制枠組みを改正している。

規制アプローチは国ごとに異なり、それぞれの法域が独自のライセンス制度、監督体制、課税制度、執行体制を採用している。

東アフリカ:規制改革が加速

東アフリカでは近年、複数のギャンブル法改正が行われている。同地域の各国政府は、ライセンス制度、課税、消費者保護、規制監督を対象とする法整備を進めている。

ケニアでは、ギャンブル法に大幅な改正が加えられた。2025年ギャンブル管理法により、従来のギャンブル法は廃止され、新たにギャンブル規制庁(GRA)が設立され、これまでのBetting Control and Licensing Board(BCLB)に代わって監督を担うこととなった。同法は、ベッティング、ゲーミング、宝くじのライセンス付与および規制に関する法的枠組みを定めている。

また、同法には広告、責任あるギャンブル、消費者保護、執行に関する規定も盛り込まれている。ただし、2026年ギャンブル管理(ライセンス)規則については、高等裁判所が係争中の訴訟を理由に施行停止を命じたため、一時的に適用が停止されている。

政府はさらに、ギャンブル課税制度の改正も提案している。2026年財政法案では、ギャンブルの当選金に20%の源泉徴収税を課す案が盛り込まれた。Association of Gaming Operators Kenya(AGOK)によると、ギャンブル税収は2026年4月末までに320億ケニア・シリング(2億4,700万米ドル)に達した。

一方、ウガンダでは、National Lotteries and Gaming Regulatory Board(NLGRB)がベッティング、ゲーミング、宝くじを監督する既存の規制体制を整備している。2026年には、オンライン、リモート、モバイルゲーミングへの対応を強化するため、規制枠組みの見直しに着手した。

その一環として、NLGRBは認可ゲーミング事業者を電子的に監視するNational Central Electronic Monitoring System(NCEMS)の導入を進めている。また、リモートゲーミング事業者向けライセンス制度の整備も進めていると明らかにした。

これらの改革と並行して、NLGRBとウガンダ警察は、無許可事業者に対する取締りの中で6,000台を超える違法ゲーミングマシンを押収した。さらに、ウガンダではベッティングおよびゲーミングの賭け金に課されていた15%の物品税を廃止し、利用者の入金額に対する5%課税へ変更した一方、ギャンブル当選金に対する20%の源泉徴収税は維持している。

西アフリカ:規制と市場成長の両立

西アフリカでは近年、ナイジェリアおよびガーナを中心に、ギャンブル法、課税、取締り、宝くじ運営に関する複数の規制変更が行われている。ナイジェリアでは2024年、最高裁判所が宝くじおよびゲーミングは各州の管轄に属すると判断した。2026年には、ラゴス州高等裁判所がLagos State Lotteries and Gaming Authority(LSLGA)によるベッティング事業者の規制権限を認めた。同機関は無許可ゲーミング事業者への警告も発表し、ラゴス州政府はオンラインベットに5%の税を導入した。また、BetBlockerは2026年中にナイジェリアで利用者数が1万人に到達したと報告している。

ガーナでは、National Lottery Authority(NLA)が2026年8月から宝くじ販売をデジタルプラットフォームへ移行すると発表し、監督業務の一環として認可ロト販売代理店への全国的な立入検査を実施した。また、大統領府はNLAとKGL Technology Limitedとの提携が合法であることを確認し、契約内容の再交渉を指示した。さらにガーナは、暗号資産をデジタル資産として認め、その利用に関する規制枠組みを整備する法案を成立させた。

南部アフリカ:州単位の規制と監督

南アフリカのギャンブル市場は州ごとのライセンス制度によって規制されている。国内9州それぞれが州のギャンブル規制機関を通じて、管轄区域内のギャンブル活動のライセンス付与と監督を行っている。その中でもWestern Cape Gambling and Racing BoardおよびMpumalanga Economic Regulatorは、ライセンス、コンプライアンス、規制監督で積極的な役割を果たしている。他州でも取締りが強化されており、Limpopo Gambling Boardは違法ギャンブルへの取締りを実施し、Eastern Cape Gambling Boardはコンプライアンス強化を呼びかけている。

国家レベルでは、National Gambling Board(NGB)が違法オンラインギャンブル監視システムの導入に向けた関心表明を募集したほか、National Gambling Policy Councilがギャンブル制度改革の検討を継続している。南アフリカとタンザニアは、宝くじ規制および監督に関する協力を目的とした覚書を締結した。また別の動きとして、South African Bookmakers Association(SABA)は政府に対し、違法なオフショアギャンブル事業者への対策強化と予測市場プラットフォームの遮断を求めた。

北アフリカ:多様な規制アプローチ

北アフリカ各国ではギャンブル法が異なっている。エジプトでは、ギャンブルは外国人観光客向けの認可施設に限定されており、オンラインギャンブルは禁止されている。政府はインターネットサービスプロバイダーに対しオンラインベッティングアプリの遮断を指示し、議会ではオンラインベッティングアプリを明確に犯罪と位置付け、無認可プラットフォームの事業者や利用者に罰則を科すサイバー犯罪法改正案を審議した。

2026/27年度予算の一環として、モーリシャス政府は改正案を提案した。この改正案は、Gambling Regulatory Authority Actに対するもので、カジノライセンス、デジタルゲーム制度、カジノおよびGaming HouseのサーバーをMauritius Revenue AuthorityのCentral Electronic Monitoring System(CEMS)へ接続する義務化、さらに競馬ベッティング税の変更などが盛り込まれている。

同地域の施策は、オンラインベッティング、ライセンス制度、デジタルゲーミング、規制監督など、ギャンブル規制のさまざまな側面を対象としている。

現代の規制を支える基盤としてのテクノロジー

アフリカ全土で、テクノロジーはギャンブル規制において重要な役割を果たしつつある。多くの法域では、認可事業者に対し、利用者確認(KYC)およびAML対策の実施を義務付け、顧客確認とライセンス要件への適合を求めている。

規制当局はまた、認可ギャンブル活動の監視や規制報告を改善するためのデジタルシステムも導入している。ウガンダでは、National Lotteries and Gaming Regulatory Board(NLGRB)がウガンダ歳入庁と連携し、National Central Electronic Monitoring System(NCEMS)の導入を進めている。タンザニアのGaming Boardは認可事業者向けにCentral Electronic Monitoring Systemを運用している。ケニアでは、2025年ギャンブル管理法に電子中央リアルタイム監視システムの整備が盛り込まれており、認可事業者には税務報告およびコンプライアンスのためKenya Revenue Authorityとの接続が義務付けられている。

これらのシステムにより、規制当局は認可事業者の取引データへアクセスし、規制遵守状況を監視するとともに、税務行政を支援できる。法域によっては、システム連携、インターフェース認証、国内データホスティング、ゲーミングプラットフォーム更新時の再認証など、技術的要件への対応も求められる。

アフリカのゲーミング市場が目指す共通の方向性

アフリカのゲーミング市場は、各国がギャンブル法や規制枠組みの見直しを進めるなかで発展を続けている。近年の動向は、ライセンス制度、コンプライアンス、課税、そしてテクノロジーを活用した規制監督への関心が一段と高まっていることを示している。

こうした変化が続くなか、事業者は各法域における規制および技術要件への対応が求められる。

ここは大きなビジネスチャンスが広がる市場だ。2027年2月15日から17日にかけて開催されるSiGMA Africaでは、事業者、アフィリエイト、サプライヤー、規制当局がケープタウンに集結する。アフリカの次なる成長の歴史が刻まれる、その現場に立ち会おう。