Skip to content

スウェーデン、無許可ギャンブル事業者への監督を強化

Anna Sarmina
執筆者 Anna Sarmina
翻訳者 Hanako Takagi

3月27日、スウェーデンのギャンブル規制当局であるスペルインスペクション(Spelinspektionen)は、スウェーデンのライセンスを保有しない事業者に対する要件を示した文書を公表しました。この文書では、スウェーデン国内のプレイヤーがこれらの事業者のサービスに参加することを防ぐための措置が列挙されています。

SiGMAが以前報じたとおり、スウェーデンは「指向性(ターゲティング)」基準から「参加可能性」基準へと移行する大規模な法改正を準備しています。つまり、オンラインギャンブルは、単にサイトがスウェーデンを対象としている場合だけでなく、スウェーデン国内にいる人が実際に参加できる場合にも「提供されている」と見なされるようになります。今回のSpelinspektionenの発表は、この考え方に直接沿ったものです。以下に主なポイントとその重要性を整理します。

規制当局の提案内容

同当局がウェブサイトで公表した文書では、提案されている措置は以下の3つの分野に分類されています。すなわち、ギャンブルサービスへのアクセス、登録・決済・出金、そして契約条件およびユーザー向け制限です。この順序は意図的なものであり、規制当局は各措置を有効性の高い順に並べていると強調しています。当局の観点では、利用規約上の形式的な免責表示に依存するのではなく、スウェーデン国内のユーザーがそもそもギャンブルサービスにアクセスできないよう物理的に防ぐことが最優先とされています。

中心的なメッセージは、スウェーデン語対応の削除や現地通貨(SEK)の非対応といった対応ではもはや不十分であるという点です。今後の焦点は「実際に参加できるかどうか」にあり、スウェーデン国内のユーザーがサイトにアクセスし、アカウントを作成し、資金を入金し、当選金を出金できるかが問われます。Spelinspektionenは、位置情報に基づくIPブロック、ユーザーの所在地が信頼性をもって確認できない場合のアクセス拒否、登録時の制限強化、決済手段の制限といった措置を挙げています。

特に決済については強い重視がなされています。プレイヤーを登録や入金後にしか遮断できない場合、そのような措置は不十分と見なされます。スウェーデンは市場に対し、これまでの「表面的な」対策ではもはや期待水準を満たさないことを明確に示しています。

なぜ今なのか

Spelinspektionenが引用する政府メモランダム「Ds 2025:23」は、法の適用範囲をスウェーデン国内からの実際の参加に基づいて定義すべきだと明言しています。また、無許可ギャンブルは消費者リスクだけでなく、依存症の悪化、マネーロンダリング、八百長、税収減、競争の歪みといった広範な問題を引き起こすと指摘しています。

この議論はすでに数カ月続いており、2025年秋には、スウェーデン向けではないと主張しながら実際にはアクセス可能な事業者という抜け穴を塞ぐべきだとの声が上がっていました。現在では、「スウェーデンにいて実際にプレイできるなら、それは法的・執行上の問題である」というより厳しい立場へと変化しています。

さらに、この方針は執行事例によっても裏付けられています。規制当局はすでに、スウェーデンのライセンスを持たずに同国ユーザーを引き付けていたとして、Bitx OperationsおよびRykerの業務禁止を命じています。

今回の動きは、現行の監督体制に対する批判とも関連しています。スウェーデン会計検査院は、現行制度では違法ギャンブルへの迅速かつ効果的な対応が困難であると指摘しています。違法と判断されても、多くの事業者が国外に所在しているため、ブロックや決済制限の効果が限定的であるのが現状です。その意味で、この文書はより実効的な執行を目指す試みといえます。

スウェーデン市場の状況

市場データも問題の規模を裏付けています。競馬運営事業者ATGによると、2025年第4四半期のチャネル化率は73~84%で、政府目標の90%を下回っています。また、無許可市場の年間総収益は36億~73億スウェーデンクローナ(約3億3,000万~6億6,000万ユーロ)と推定されています。2019年以降、無許可サイトへのスウェーデンからのアクセスは10倍に増加しています。

Blask Analyticsの2026年3月30日時点のデータによれば、スウェーデンでは176のブランドが活動しており、そのうち65が国際ライセンスで運営されています。また、ブランド影響力(BAP)では国内事業者が国際事業者を大きく上回り、市場の注目度で優位に立っています。

さらに、プレイヤーの30%は25~34歳であり、宝くじが最も人気の高いギャンブル商品となっています。

出典:Blask

業界への影響

今回の文書自体は新たな罰則や権限を導入するものではありませんが、無許可ギャンブルの「アクセス可能性」をどのように評価するかを明確に示しています。事業者にとっては警告であると同時に実務的な指針でもあり、スウェーデン国内から実際に利用できる場合、形式的な免責条項はもはや保護にならないことを意味します。スウェーデンは、「ターゲティング」の有無を巡る議論から離れ、実際の利用可能性に基づく規制へと移行しつつあります。この点で、今回の文書はスウェーデンにとどまらず、グレーマーケットに関する議論を抽象論から具体的で執行可能な管理ポイント(アクセス、登録、決済、出金、利用規約)へと落とし込んだものとして重要な意味を持ちます。

本記事は2026年3月30日にロシア語で初出掲載されました。

単にニュースを読むだけでなく、一歩先を行きましょう。SiGMAの「トップ10ニュース」カウントダウンに登録すれば、iGamingの未来を形作る最新情報や洞察、会員限定オファーを毎週受け取ることができます。ぜひこちらからご登録ください。