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フランスのANJ、初めてワールドカップ向けのベッティング広告支出上限を設定へ

Garance Limouzy
執筆者 Garance Limouzy
翻訳者 Hanako Takagi

フランスのギャンブル規制当局であるANJは、スポーツイベントが集中する年を前に、ベッティング事業者による「攻撃的」とされるマーケティング展開を抑制する動きに出た。2026年に向けて各社が申告したプロモーション予算を厳守するよう命じるとともに、年の途中で支出配分を組み替える試みがあれば、重点的な検査を実施する可能性があると警告している。

本日公表された報告書の中で、フランス国立ギャンブル庁(ANJ)は、冬季五輪や、とりわけ6月から7月にかけて開催される男子サッカー・ワールドカップといった過密なスポーツ日程を背景に、2026年に向けて事業者がプロモーション支出を大幅に増やす計画であると明らかにした。ANJは、19の事業者(認可を受けたオンライン事業者17社に加え、歴史的権利保有者であるFDJとPMUの2社)が提出した戦略を承認したが、広告の過度な氾濫を抑え、過剰なギャンブルのリスクを低減することを目的とした条件を付している。

新たな方針の中核は、明確な上限設定にある。ANJは「今回初めて」、すべての事業者に対し「申告した総予算を超えてはならない」こと、そしてその枠内での支出の再配分も「厳格に制限」することを求めた。必要に応じて「特定の監督・検査活動」を実施する可能性もあるとしている。

予算増加、ボーナスが中心に

ANJによると、2026年のプロモーション支出計画は7億8,500万ユーロに達し、2025年比で25%(1億5,600万ユーロ)の増加となる。この金額には、従来型のマーケティングや広告に加え、ボーナスやフリーベットといった金銭的インセンティブの配布も含まれる。

マーケティング支出単体では28%増の3億1,900万ユーロとなり、全体の約40%を占める見通しだ。ボーナスなどの「特典」は23%増の4億6,600万ユーロに達し、残りの60%を占めるという。

ワールドカップは支出を引き寄せる大きな要因となり、6月と7月だけで年間マーケティング予算の21%が集中するとANJは指摘している。

デジタル広告は依然として主流で、計画支出の44%を占めるが、ANJは、重要な局面で大衆的な視聴者を狙うため、テレビや都市部の屋外広告といった従来型メディアへの回帰も一部で見られるとした。スポンサーシップも増加傾向にあり、スポーツ関連の契約は14%増加しているという。

ANJは、昨年の審査で示した指示の多くが守られていることを認める一方、2025年には調整要因もあったと述べている。実際のプロモーション投資額は、当初提出された予測を8%下回り、その一因として2025年7月に導入されたマーケティングへの15%課税を挙げている。

しかし、2026年は状況が異なると規制当局は見る。事業者は競争の激しいオンライン市場において顧客基盤の「定着」に注力しており、リテンション施策や、スポーツベッティングからオンラインポーカーへ誘導するなどの垂直統合型のクロスセルに大きく依存しているという。

一部の事業者には、特定のチャネルでの抑制が求められ、マーケティング予算の削減、ソーシャルメディア活動の抑制、スポーツパートナーシップでの「節度」が要請された。ある事業者には、リテンションボーナス支出を「大幅に」削減するよう指示が出た。

ANJは、広告自主規制機関であるARPPと緊密に連携し、ワールドカップ開催年における新たなクリエイティブキャンペーンを注意深く監視するとしている。

「日常化」と闘う規制当局

こうした予算管理の背景には、ギャンブルがあまりにも身近で、日常的な存在になりつつあるという、規制当局のより大きな懸念がある。

ANJのポリーヌ・オット事務局長は、その文化的変化こそが規制当局にとっての中心的な課題だと述べている。「ギャンブルは認可され、規制されているとはいえ、日常的な消費財になってはならない。プレーは許されているが、リスクを伴う」と、SiGMA Newsのインタビューで語った。

同じインタビューで彼女は、スポーツ観戦とスポーツベッティングが融合している点を問題視し、「スポーツの楽しみとスポーツベッティングの間には、ますます構造的な結びつき、同一化が進んでいる」と述べ、未成年者だけでなく18〜25歳の若年成人の保護についても懸念を示した。

市場シェア拡大を狙う合法産業と、ギャンブルを「単なる商品」にしないよう抑制したい規制当局との緊張関係は、もう一つの圧力点によってさらに際立っている。それが、違法オンライン市場の存在だ。

オンラインギャンブル事業者協会AFJELが発表した業界指標によると、フランスでは違法オンラインギャンブルの利用者数が合法市場を上回り、2025年には闇市場の利用者が約540万人、合法事業者の利用者が約350万人、総ゲーミング収益は約20億ユーロに達すると推計されている。また、無認可サイトによる広範なオンライン広告も指摘されており、攻撃的なマーケティングが有害なプレーを助長し、国家の税収を奪っていると主張している。

この現実は、規制当局にとって厄介なパラドックスを生んでいる。事業者側は、利用者を合法なサービスに誘導するために広告が必要だと主張する一方、公衆衛生の観点からは、合法市場の拡大がギャンブル全体の増加を招き、違法サイトが依然として拡大し続ける可能性が指摘されている。

2026年のプロモーション戦略に関する新たな報告書の中で、ANJは立法府に検討を求めるより厳しい措置を再び提示した。具体的には、試合開始5分前から終了5分後まで賭け広告を禁止するテレビの「ホイッスル・トゥ・ホイッスル」規制、スポンサーシップへのさらなる制限、18〜25歳向けの損失制限ツールなど、脆弱な層への保護強化が含まれている。

ローマは一日にして成らず。しかし、次の大きな取引はここから生まれるかもしれない。2026年11月2日から5日まで、SiGMA Worldが開催され、ローマは世界のiGamingの中心地となる。3万人の参加者、1,200社を超えるスポンサー・出展者、550人以上の専門スピーカーが集結する、史上最大級のカンファレンスが幕を開ける。歴史が、あなたを呼んでいる。