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スウェーデン:ATG、AML(マネーロンダリング防止)違反で300万クローナの罰金

Garance Limouzy
執筆者 Garance Limouzy
翻訳者 Hanako Takagi

スウェーデンの大手ブックメーカー、アクチエボラゲット・トラブ・オッ・ガロップ(Aktiebolaget Trav och Galopp、以下ATG)は、ユンショーピング控訴裁判所によりマネーロンダリング防止規則に重大な違反があったと認定され、300万クローナ(約26万ユーロ)の罰金支払いを命じられました。

現地メディアのNyheternaが今週報じたところによると、裁判所はスウェーデン賭博規制当局(Spelinspektionen)の主張を支持し、ATGがマネーロンダリングおよびテロ資金供与を防止するための十分な確認を行わなかったと判断しました。この判決は、以前にATG側の主張を認めた行政裁判所の判断を覆すものです。

「この違反は、顧客デューデリジェンス(本人確認)に関する基本的な義務に関わるものであり、取引には多額の資金が関係していました」と、裁判長のルイーズ・ミルクヴィスト氏はNyheternaが引用した声明の中で述べています。

この決定により、ATGとスウェーデンの賭博規制当局との間で長らく続いていた争いに終止符が打たれました。また、同社にとっては、売上減少、規制強化、無許可事業者からの圧力といった一連の課題に新たな打撃を与える結果となりました。

規制をめぐる攻防

Spelinspektionen(スウェーデン賭博規制当局)は2022年11月、ATGの不審取引監視システムに重大な不備があったとして、同社に600万クローナの罰金を科していました。当時、当局は「ATGは自社プラットフォームがマネーロンダリングやテロ資金供与に利用されるリスクを最小限に抑えるための十分な措置を講じていなかった」と指摘したと、Nyheternaは報じています。

ATGはこの決定を不服として控訴し、行政裁判所は「当局の判断は過度である」として処分を取り消しました。その結果、罰金は一時的に無効となりましたが、今週の上級審(控訴裁判所)の判決により、金額を当初の半額に減額したうえで再び処分が復活する形となりました。

ATGにとって、この判決は評判面・財務面の両方で痛手となります。300万クローナ(約26万ユーロ、四半期利益の1%未満)は経済的には十分支払える額ですが、「コンプライアンス上の不備によって正式に制裁を受けた」という象徴的な意味合いは、同社が「責任ある業界リーダー」としての立場を強調しているこの時期において、重くのしかかる可能性があります。

財務的逆風と変化する市場

この制裁は、ATGが2025年上半期の売上と利益の両方で減少を報告したわずか数か月後に下されました。ATGによると、第2四半期のネットゲーミング収益は前年同期比2%減の13億5,800万クローナ(約1億2,000万ユーロ)、総収益は2%減の15億4,000万クローナ(約1億3,600万ユーロ)となりました。

上半期全体では、ネットゲーミング収益が5%減の25億6,600万クローナ(約2億2,600万ユーロ)に落ち込みました。

最高経営責任者(CEO)のハッセ・ロード・スカルプロート氏は、この業績悪化の要因として、スウェーデンの賭博税率が2024年半ばに18%から22%へと引き上げられたこと、そして個人消費の低迷を挙げています。同社は当時、「賭博税率の引き上げだけでコストが1億500万クローナ増加している」と説明していました。

こうした財務的な圧力にもかかわらず、スカルプロート氏は同社の事業基盤は依然として堅調であると強調し、過去1年間で顧客数がおよそ140万人規模で安定していると述べました。

市場改革への取り組み

財務面での結果を超えて、ATGは2019年にスウェーデンが国営独占制度を廃止して以来、ますます分断が進むギャンブル市場の中で“道徳的支柱”としての立場を打ち出そうとしてきました。

同社が昨年発表した報告書の中で、スウェーデン国内における無許可ギャンブルの急増に警鐘を鳴らし、現在ではスウェーデン全体のギャンブルのうち14~29%が規制外で行われていると推定しました。これは、政府が掲げる「ライセンス取得事業者によるチャネライゼーション率90%」という目標から大きくかけ離れた数字です。

ATGの調査報告書『Gambling Under the Radar(水面下でのギャンブル)』では、ブラックマーケット事業者へのより厳格な取り締まりを求め、IP・DNSブロッキングの導入、スウェーデンのプレイヤーに「提供されている」と見なされるギャンブルの定義見直し、ボーナスに対する規制強化などを提言しました。当時、スカルプロートCEOは「もはや手をこまねいて、無許可市場で顧客が損害を受けるのを見過ごすわけにはいかない」と述べ、合法事業者が国内の厳格な規制によって不当に制約されている一方で、違法サイトが繁栄している現状を批判しました。

こうした「規制を順守しつつ消費者を守る存在」というATGのイメージは、今回の裁判所によるコンプライアンス義務違反の認定という判決と並べて見ると、やや複雑な立場に置かれています。

しかし、ATGの規制改革への働きかけは成果を上げつつあります。9月下旬、政府は無許可ギャンブルの犯罪化拡大を提案する画期的な法改正案を受け取りました。この改革案は、ATGをはじめとするライセンス事業者が強く支持するもので、調査責任者マーカス・イスグレン氏の主導で策定されました。これにより、従来の「方向性基準(direction criterion)」に代わって新たに「参加基準(participation criterion)」が導入され、言語、通貨、マーケティング手法に関係なく、スウェーデンの消費者が参加すれば適用される仕組みへと改められます。ATGはこの提案を「スウェーデンのプレイヤーを狙うオフショア企業の抜け穴を塞ぐ決定的な一歩」として歓迎しました。

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